株式譲渡制限設定につき株券提出公告

55 株式譲渡制限設定につき株券提出公告(株主等通知公告)株券等提出公告の記載例


株式の発行状況について

株券発行会社(その株式(種類株式発行会社においては全部の種類の株式)に係る株券を発行する旨を定款で定めた会社。( 会社法214条 )の場合は、原則として「 会社法219条1項 による公告をしたことを証する書面 」を添付しなければならない。(商業登記法 第62条、第59条1項のニ)
 会社法219条第1項柱書では、株主及びその登録質権者に対する各別の通知も要求されているが、同条項による通知をしたことを証する書面の添付を要求する旨の規定は存在しない。

ただし、株券発行会社が現実に株券を発行していない場合
(全ての株式につき株券不所持の申出(会社法217条1項)がされたため、または非公開会社において株券の発行請求(会社法215条4項)がされないために、事実上株券が発行されていない場合)
には、「株券を発行していないことを証する書面」(株主名簿等)を添付すれば足りる。(商業登記法 第62条、第59条1項のニ)。


株券について

株券は、譲渡制限設規定の設定の効力発生日に無効となる(社法219条3項)が、株券提出公告において、その旨を明示することは要求されていない
(会社法219条1項)


・関連する法律条文
会社法
(平成十七年七月二十六日法律第八十六号)


第二編 株式会社
第二章 株式
第九節 株券
第二款 株券の提出等(第二百十九条・第二百二十条)


第二百十九条 (株券の提出に関する公告等)
 株券発行会社は、次の各号に掲げる行為をする場合には、当該行為の効力が生ずる日(第四号の二に掲げる行為をする場合にあっては、第百七十九条の二第一項第五号に規定する取得日。以下この条において「株券提出日」という。)までに当該株券発行会社に対し当該各号に定める株式に係る株券を提出しなければならない旨を株券提出日の一箇月前までに、公告し、かつ、当該株式の株主及びその登録株式質権者には、各別にこれを通知しなければならない。ただし、当該株式の全部について株券を発行していない場合は、この限りでない。
 一  第百七条第一項第一号に掲げる事項についての定款の定めを設ける定款の変更 全部の株式(種類株式発行会社にあっては、当該事項についての定めを設ける種類の株式)
 二  株式の併合 全部の株式(種類株式発行会社にあっては、第百八十条第二項第三号の種類の株式)
 三  第百七十一条第一項に規定する全部取得条項付種類株式の取得 当該全部取得条項付種類株式
 四  取得条項付株式の取得 当該取得条項付株式
 四の二  第百七十九条の三第一項の承認 売渡株式
 五  組織変更 全部の株式
 六  合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。) 全部の株式
 七  株式交換 全部の株式
 八  株式移転 全部の株式
2  株券発行会社が次の各号に掲げる行為をする場合において、株券提出日までに当該株券発行会社に対して株券を提出しない者があるときは、当該各号に定める者は、当該株券の提出があるまでの間、当該行為(第二号に掲げる行為をする場合にあっては、株式売渡請求に係る売渡株式の取得)によって当該株券に係る株式の株主が受けることのできる金銭等の交付を拒むことができる。
 一  前項第一号から第四号までに掲げる行為 当該株券発行会社
 二  第百七十九条の三第一項の承認 特別支配株主
 三  組織変更 第七百四十四条第一項第一号に規定する組織変更後持分会社
 四  合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。) 第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社又は第七百五十三条第一項に規定する新設合併設立会社
 五  株式交換 第七百六十七条に規定する株式交換完全親会社
 六  株式移転 第七百七十三条第一項第一号に規定する株式移転設立完全親会社
3  第一項各号に定める株式に係る株券は、株券提出日に無効となる。
4  第一項第四号の二の規定による公告及び通知の費用は、特別支配株主の負担とする。


第二編 株式会社
第三章 新株予約権
第八節 新株予約権に係る証券
第三款 新株予約権証券等の提出(第二百九十三条・第二百九十四条)


第二百九十三条 (新株予約権証券の提出に関する公告等)
 株式会社が次の各号に掲げる行為をする場合において、当該各号に定める新株予約権に係る新株予約権証券(当該新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合にあっては、当該新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券。以下この款において同じ。)を発行しているときは、当該株式会社は、当該行為の効力が生ずる日(第一号に掲げる行為をする場合にあっては、第百七十九条の二第一項第五号に規定する取得日。以下この条において「新株予約権証券提出日」という。)までに当該株式会社に対し当該新株予約権証券を提出しなければならない旨を新株予約権証券提出日の一箇月前までに、公告し、かつ、当該新株予約権の新株予約権者及びその登録新株予約権質権者には、各別にこれを通知しなければならない。
 一  第百七十九条の三第一項の承認 売渡新株予約権
 一の二  取得条項付新株予約権の取得 当該取得条項付新株予約権
 二  組織変更 全部の新株予約権
 三  合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。) 全部の新株予約権
 四  吸収分割 第七百五十八条第五号イに規定する吸収分割契約新株予約権
 五  新設分割 第七百六十三条第一項第十号イに規定する新設分割計画新株予約権
 六  株式交換 第七百六十八条第一項第四号イに規定する株式交換契約新株予約権
 七  株式移転 第七百七十三条第一項第九号イに規定する株式移転計画新株予約権
2  株式会社が次の各号に掲げる行為をする場合において、新株予約権証券提出日までに当該株式会社に対して新株予約権証券を提出しない者があるときは、当該各号に定める者は、当該新株予約権証券の提出があるまでの間、当該行為(第一号に掲げる行為をする場合にあっては、新株予約権売渡請求に係る売渡新株予約権の取得)によって当該新株予約権証券に係る新株予約権の新株予約権者が交付を受けることができる金銭等の交付を拒むことができる。
 一  第百七十九条の三第一項の承認 特別支配株主
 二  取得条項付新株予約権の取得 当該株式会社
 三  組織変更 第七百四十四条第一項第一号に規定する組織変更後持分会社
 四  合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。) 第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社又は第七百五十三条第一項に規定する新設合併設立会社
 五  吸収分割 第七百五十八条第一号に規定する吸収分割承継株式会社
 六  新設分割 第七百六十三条第一項第一号に規定する新設分割設立株式会社
 七  株式交換 第七百六十八条第一項第一号に規定する株式交換完全親株式会社
 八  株式移転 第七百七十三条第一項第一号に規定する株式移転設立完全親会社
3  第一項各号に定める新株予約権に係る新株予約権証券は、新株予約権証券提出日に無効となる。
4  第一項第一号の規定による公告及び通知の費用は、特別支配株主の負担とする。
5  第二百二十条の規定は、第一項各号に掲げる行為をした場合において、新株予約権証券を提出することができない者があるときについて準用する。この場合において、同条第二項中「前条第二項各号」とあるのは、「第二百九十三条第二項各号」と読み替えるものとする。


・関連する法律条文
商業登記法
(昭和三十八年七月九日法律第百二十五号)


第五十九条 (取得条項付株式等の取得と引換えにする株式の交付による変更の登記)
 取得条項付株式(株式の内容として会社法第百八条第二項第六号 ロに掲げる事項についての定めがあるものに限る。)の取得と引換えにする株式の交付による変更の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
 一  会社法第百七条第二項第三号 イの事由の発生を証する書面
 二  株券発行会社にあつては、会社法第二百十九条第一項 本文の規定による公告をしたことを証する書面又は当該株式の全部について株券を発行していないことを証する書面
2  取得条項付新株予約権(新株予約権の内容として会社法第二百三十六条第一項第七号 ニに掲げる事項についての定めがあるものに限る。)の取得と引換えにする株式の交付による変更の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
 一  会社法第二百三十六条第一項第七号 イの事由の発生を証する書面
 二  会社法第二百九十三条第一項 の規定による公告をしたことを証する書面又は同項 に規定する新株予約権証券を発行していないことを証する書面


第六十二条 (株式譲渡制限の定款の定めの設定による変更の登記)
 譲渡による株式の取得について会社の承認を要する旨の定款の定めの設定による変更の登記(株券発行会社がするものに限る。)の申請書には、第五十九条第一項第二号に掲げる書面を添付しなければならない。



株式譲渡制限設定につき株券提出公告 (ひな型)

 当社は、定款を変更して譲渡による株式の取得
につき会社の承認を要する旨の定めを設けること
にいたしましたので、当社の株券を所有する方は、
株券提出日である令和○○年○○月○○日まで
に当社にご提出下さい。
 令和○○年○○月○○日 ※1
  ○○県○○○市○○町○○番○○号
               ○○○○株式会社
            代表取締役 ○○ ○○


※本文中の「会社の承認」は、
「取締役会の承認」 「株主総会の承認」 「代表取締役の承認」等
に変更可能です。


【注】本公告は定款所定の公告方法によらなければならない。

   定款に定められた場所以外で公告しても無効となります。

   定款に定めがない場合の公告方法は「官報」とされます(会社法939条4項)


※1 掲載日は、原稿をいただいた後、掲載可能な日をご連絡いたします。
・掲載希望日がある場合はご連絡ください。
・( 官報公告掲載までに必要な日数 )をご覧下さい。
・( 官報公告掲載料金表 )をご覧下さい。


公告原稿を作成する場合は、原稿作成の手引き を参照しながら、

記入用ひな型をダウンロードして必要事項をご記入ください。


また、「官報公告等掲載申込書」をダウンロードして必要事項をご記入ください。


公告掲載のお申込みの前に、官報公告お申込み手順 をご覧ください。