株式交換につき通知公告について
株式交換(組織再編)をするとき、完全子会社になる側が株券を発行していた場合は「株式交換につき株券等提出公告」にするのが一般的。
また、株式交換(組織再編)をするとき新株予約権証券などを発行している場合には、株券提出公告ではなく、株券等提出公告として、あわせた公告とするとよい。
株券等提出公告(株式交換につき株券等提出公告)参照
・関連する法律条文
会社法
(平成十七年七月二十六日法律第八十六号)
第五編 組織変更、合併、会社分割、株式交換及び株式移転
第五章 組織変更、合併、会社分割、株式交換及び株式移転の手続
第二節 吸収合併等の手続
第一款 吸収合併消滅会社、吸収分割会社及び株式交換完全子会社の手続
第一目 株式会社の手続(第七百八十二条―第七百九十二条)
第七百八十三条 (吸収合併契約等の承認等)
消滅株式会社等は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、吸収合併契約等の承認を受けなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社が種類株式発行会社でない場合において、吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社の株主に対して交付する金銭等(以下この条及び次条第一項において「合併対価等」という。)の全部又は一部が持分等(持分会社の持分その他これに準ずるものとして法務省令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)であるときは、吸収合併契約又は株式交換契約について吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社の総株主の同意を得なければならない。
3 吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社が種類株式発行会社である場合において、合併対価等の全部又は一部が譲渡制限株式等(譲渡制限株式その他これに準ずるものとして法務省令で定めるものをいう。以下この章において同じ。)であるときは、吸収合併又は株式交換は、当該譲渡制限株式等の割当てを受ける種類の株式(譲渡制限株式を除く。)の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が二以上ある場合にあっては、当該二以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存しない場合は、この限りでない。
4 吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社が種類株式発行会社である場合において、合併対価等の全部又は一部が持分等であるときは、吸収合併又は株式交換は、当該持分等の割当てを受ける種類の株主の全員の同意がなければ、その効力を生じない。
5 消滅株式会社等は、効力発生日の二十日前までに、その登録株式質権者(次条第二項に規定する場合における登録株式質権者を除く。)及び第七百八十七条第三項各号に定める新株予約権の登録新株予約権質権者に対し、吸収合併等をする旨を通知しなければならない。
6 前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
第七百八十五条 (反対株主の株式買取請求)
吸収合併等をする場合(次に掲げる場合を除く。)には、反対株主は、消滅株式会社等に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
一 第七百八十三条第二項に規定する場合
二 第七百八十四条第二項に規定する場合
2 前項に規定する「反対株主」とは、次の各号に掲げる場合における当該各号に定める株主(第七百八十三条第四項に規定する場合における同項に規定する持分等の割当てを受ける株主を除く。)をいう。
一 吸収合併等をするために株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要する場合 次に掲げる株主
イ 当該株主総会に先立って当該吸収合併等に反対する旨を当該消滅株式会社等に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該吸収合併等に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
ロ 当該株主総会において議決権を行使することができない株主
二 前号に規定する場合以外の場合 全ての株主(第七百八十四条第一項本文に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)
3 消滅株式会社等は、効力発生日の二十日前までに、その株主(第七百八十三条第四項に規定する場合における同項に規定する持分等の割当てを受ける株主及び第七百八十四条第一項本文に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)に対し、吸収合併等をする旨並びに存続会社等の商号及び住所を通知しなければならない。ただし、第一項各号に掲げる場合は、この限りでない。
4 次に掲げる場合には、前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
一 消滅株式会社等が公開会社である場合
二 消滅株式会社等が第七百八十三条第一項の株主総会の決議によって吸収合併契約等の承認を受けた場合
5 第一項の規定による請求(以下この目において「株式買取請求」という。)は、効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までの間に、その株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
6 株券が発行されている株式について株式買取請求をしようとするときは、当該株式の株主は、消滅株式会社等に対し、当該株式に係る株券を提出しなければならない。ただし、当該株券について第二百二十三条の規定による請求をした者については、この限りでない。
7 株式買取請求をした株主は、消滅株式会社等の承諾を得た場合に限り、その株式買取請求を撤回することができる。
8 吸収合併等を中止したときは、株式買取請求は、その効力を失う。
9 第百三十三条の規定は、株式買取請求に係る株式については、適用しない。
第七百八十七条 (新株予約権買取請求)
次の各号に掲げる行為をする場合には、当該各号に定める消滅株式会社等の新株予約権の新株予約権者は、消滅株式会社等に対し、自己の有する新株予約権を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
一 吸収合併 第七百四十九条第一項第四号又は第五号に掲げる事項についての定めが第二百三十六条第一項第八号の条件(同号イに関するものに限る。)に合致する新株予約権以外の新株予約権
二 吸収分割(吸収分割承継会社が株式会社である場合に限る。) 次に掲げる新株予約権のうち、第七百五十八条第五号又は第六号に掲げる事項についての定めが第二百三十六条第一項第八号の条件(同号ロに関するものに限る。)に合致する新株予約権以外の新株予約権
イ 吸収分割契約新株予約権
ロ 吸収分割契約新株予約権以外の新株予約権であって、吸収分割をする場合において当該新株予約権の新株予約権者に吸収分割承継株式会社の新株予約権を交付することとする旨の定めがあるもの
三 株式交換(株式交換完全親会社が株式会社である場合に限る。) 次に掲げる新株予約権のうち、第七百六十八条第一項第四号又は第五号に掲げる事項についての定めが第二百三十六条第一項第八号の条件(同号ニに関するものに限る。)に合致する新株予約権以外の新株予約権
イ 株式交換契約新株予約権
ロ 株式交換契約新株予約権以外の新株予約権であって、株式交換をする場合において当該新株予約権の新株予約権者に株式交換完全親株式会社の新株予約権を交付することとする旨の定めがあるもの
2 新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者は、前項の規定による請求(以下この目において「新株予約権買取請求」という。)をするときは、併せて、新株予約権付社債についての社債を買い取ることを請求しなければならない。ただし、当該新株予約権付社債に付された新株予約権について別段の定めがある場合は、この限りでない。
3 次の各号に掲げる消滅株式会社等は、効力発生日の二十日前までに、当該各号に定める新株予約権の新株予約権者に対し、吸収合併等をする旨並びに存続会社等の商号及び住所を通知しなければならない。
一 吸収合併消滅株式会社 全部の新株予約権
二 吸収分割承継会社が株式会社である場合における吸収分割株式会社 次に掲げる新株予約権
イ 吸収分割契約新株予約権
ロ 吸収分割契約新株予約権以外の新株予約権であって、吸収分割をする場合において当該新株予約権の新株予約権者に吸収分割承継株式会社の新株予約権を交付することとする旨の定めがあるもの
三 株式交換完全親会社が株式会社である場合における株式交換完全子会社 次に掲げる新株予約権
イ 株式交換契約新株予約権
ロ 株式交換契約新株予約権以外の新株予約権であって、株式交換をする場合において当該新株予約権の新株予約権者に株式交換完全親株式会社の新株予約権を交付することとする旨の定めがあるもの
4 前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
5 新株予約権買取請求は、効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までの間に、その新株予約権買取請求に係る新株予約権の内容及び数を明らかにしてしなければならない。
6 新株予約権証券が発行されている新株予約権について新株予約権買取請求をしようとするときは、当該新株予約権の新株予約権者は、消滅株式会社等に対し、その新株予約権証券を提出しなければならない。ただし、当該新株予約権証券について非訟事件手続法第百十四条 に規定する公示催告の申立てをした者については、この限りでない。
7 新株予約権付社債券が発行されている新株予約権付社債に付された新株予約権について新株予約権買取請求をしようとするときは、当該新株予約権の新株予約権者は、消滅株式会社等に対し、その新株予約権付社債券を提出しなければならない。ただし、当該新株予約権付社債券について非訟事件手続法第百十四条 に規定する公示催告の申立てをした者については、この限りでない。
8 新株予約権買取請求をした新株予約権者は、消滅株式会社等の承諾を得た場合に限り、その新株予約権買取請求を撤回することができる。
9 吸収合併等を中止したときは、新株予約権買取請求は、その効力を失う。
10 第二百六十条の規定は、新株予約権買取請求に係る新株予約権については、適用しない。
第七百九十七条 (反対株主の株式買取請求)
吸収合併等をする場合には、反対株主は、存続株式会社等に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。ただし、第七百九十六条第二項本文に規定する場合(第七百九十五条第二項各号に掲げる場合及び第七百九十六条第一項ただし書又は第三項に規定する場合を除く。)は、この限りでない。
2 前項に規定する「反対株主」とは、次の各号に掲げる場合における当該各号に定める株主をいう。
一 吸収合併等をするために株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要する場合 次に掲げる株主
イ 当該株主総会に先立って当該吸収合併等に反対する旨を当該存続株式会社等に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該吸収合併等に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
ロ 当該株主総会において議決権を行使することができない株主
二 前号に規定する場合以外の場合 全ての株主(第七百九十六条第一項本文に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)
3 存続株式会社等は、効力発生日の二十日前までに、その株主(第七百九十六条第一項本文に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)に対し、吸収合併等をする旨並びに消滅会社等の商号及び住所(第七百九十五条第三項に規定する場合にあっては、吸収合併等をする旨、消滅会社等の商号及び住所並びに同項の株式に関する事項)を通知しなければならない。
4 次に掲げる場合には、前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
一 存続株式会社等が公開会社である場合
二 存続株式会社等が第七百九十五条第一項の株主総会の決議によって吸収合併契約等の承認を受けた場合
5 第一項の規定による請求(以下この目において「株式買取請求」という。)は、効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までの間に、その株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
6 株券が発行されている株式について株式買取請求をしようとするときは、当該株式の株主は、存続株式会社等に対し、当該株式に係る株券を提出しなければならない。ただし、当該株券について第二百二十三条の規定による請求をした者については、この限りでない。
7 株式買取請求をした株主は、存続株式会社等の承諾を得た場合に限り、その株式買取請求を撤回することができる。
8 吸収合併等を中止したときは、株式買取請求は、その効力を失う。
9 第百三十三条の規定は、株式買取請求に係る株式については、適用しない。