一般社団法人及び一般財団法人の決算公告

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1 基本的な考え方

「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」を所管する内開府公益認定等委員会事務局によると、公益法人が、一般社団・財団法人法第128条第1項(同法第199条において準用する場合を含む。)の規定に基づき公告することとなる事項(賃借対照表の要旨)の範囲については、公益法人認定法上、決算公告についての特則が設けられていないこと等から、公益法人と一般社団法人等との間に差異はないものと考えられるとのことです。
また「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」(以下「一般社団・財団法人法」といいます。)及び「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行規則」(以下「施行規則」といいます。)は会社法及び会社計算規則と異なり、貸借対照表(以下、所定の法人にあっては損益計算書(正味財産増減計算書)も含むことを前提に記載します。)の要旨として公告すべき内容(貸借対照表の部・科目の範囲)についての規律は設けられておりません。
したがって、一般社団法人及び一般財団法人(以下「一般社団法人等」といいます。)の決算公告における貸借対照表の要旨とすべき内容は、各法人の事業活動の内容、規模、財務状況等に応じて、賃借対照表を各部及び重要な項目に区分し、それぞれの合計額を記載することになるものと考えられます。
そのため、株式会社の決算公告とは異なり、一般社団法人等の一定の類型ごとに、どのタイプの雛形が適用されるかなどはあらかじめー義的に定めるのは困難であり、基本的には、各法人の個別の判断に基づいて、公告される賃借対照表の要旨の範囲が定められることとなります。


2 一般社団法人等の会計制度

一般社団法人及び一般財団法人の会計は、その行う事業に応じて、「一般に公正妥当と認められる会計の慣行」に従うものとする(一般社団・財団法人法第119条、同法第199条)とされています。
また、施行規則の所定の規定の解釈及び適用に関しては、「一般に公正妥当と認められる会計の基準その他の会計の慣行」をしん酌しなければならないものとされています(施行規則第21条)。
上記の「一般に公正妥当と認められる会計の慣行」ないし「一般に公正妥当と認められる会計の基準その他の会計の慣行」には、いわゆる公益法人会計及び企業会計が含まれるものと考えられます。
そのため、一般社団法人及び一般財団法人の会計(計算書類の作成等)は、公益法人会計に準拠・・・・・・・・・することもできるし、企業会計に準拠・・・・・・・することもできるものと考えられます。


3 公益法人会計と企業会計の相違

決算公告の科目については、法人が準拠する会計基準に応じた適正な科目を判断しなければなりません。 例えば、施行規則第30条1項において、純資産の区分に代えて「純資産を示す適当な名称を付すことができる」と規定されているのは、公益法人会計に準拠する法人が、純資産の部を「正味財産の部」として区分すること等を想定されています。
したがって、決算公告を作成する上では会計基準の指定が明確にされていないと考えられるため、各科目が適正であるか判断するのは簡単ではありません。

(1)公益法人会計に準拠する場合

公益法人会計には、「純資産の部」という表示区分が存せず、これに対応するものとして「正味財産の部」という表示区分がありますので、公益法人会計に準拠して貸借対照表を作成した法人にあっては「(特定・一般)正味財産」、「正味財産の部」が適切です。

(2)企業会計に準拠する場合

企業会計には、「正味財産の部」、「(特定・一般)正味財産」という表示区分が存せず、これに対応するものとして「純資産の部」という表示区分がありますので、企業会計に準拠して貸借対照表を作成した法人にあっては「純資産の部」が適切です。


4 貸借対照表の要旨の作成における留意点

(1)公益法人会計

一般社団・財団法人法及び施行規則には、賃借対照表の要旨として公告すべき内容(賃借対照表の部・科目の範囲)についての規律は設けられていません。
そのため、一般社団法人等の決算公告における賃借対照表の要旨とすべき内容は、各法人の事業活動の内容、規模、財務状況等に応じて、貸借対照表(所定の法人にあっては損益計算書(正味財産増減計算書)も必須)を各部及び重要な項目に区分し、それぞれの合計額を記載することになるものと考えられます。
また、一般社団・財団法人法では、一般財団法人については、基本財産に関する規律が設けられていますが(同法172粂2項 等)、一般社団法人については、基本財産に関する規律が設けられていません。
施行規則第30条1項において、純資産の区分に代えて「純資産を示す適当な名称を付すことができる」と規定されているのは、公益法人会計に準拠する法人が、純資産の部を「正味財産の部」として区分すること等を想定されています。
基本的には各法人の個別の判断に基づいて、公告される貸借対照表の要旨の範囲が定められることとなります。
このような考え方を前提とすると、公益法人が決算公告をする場合において、「一般正味財産」の表示が、関係法令上、必須となるとまでは必ずしも言えないものとも考えられます。
ただし、公益法人が公益法人会計基準に準拠して賃借対照表を作成している場合においては、一般正味財産について計上がない場合というのは、通常は考え難いものと考えられます。

(2)企業会計

企業会計基準に準拠して貸借対照表を作成する場合には、株式会社(会社法)とほぼ同様の様式に従うこととなるものと考えられます。


・関連する法律条文

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
 119条(会計の原則)
 128条(貸借対照表等の公告)
 172条(一般財団法人と評議員等との関係)
 199条(計算)
(平成十八年六月二日法律第四十八号)


第二章 一般社団法人
第四節 計算
第一款 会計の原則
第百十九条
 一般社団法人の会計は、その行う事業に応じて、一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従うものとする。


第二章 一般社団法人
第四節 計算
第三款 計算書類等(第百二十三条―第百三十条)
第百二十八条 (貸借対照表等の公告)
 一般社団法人は、法務省令で定めるところにより、定時社員総会の終結後遅滞なく、貸借対照表(大規模一般社団法人にあっては、貸借対照表及び損益計算書)を公告しなければならない。
2  前項の規定にかかわらず、その公告方法が第三百三十一条第一項第一号又は第二号に掲げる方法である一般社団法人は、前項に規定する貸借対照表の要旨を公告することで足りる。
3  前項の一般社団法人は、法務省令で定めるところにより、定時社員総会の終結後遅滞なく、第一項に規定する貸借対照表の内容である情報を、定時社員総会の終結の日後五年を経過する日までの間、継続して電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置をとることができる。この場合においては、前二項の規定は、適用しない。


第三章 一般財団法人
第二節 機関
第二款 評議員等の選任及び解任(第百七十二条―第百七十七条)
第百七十二条 (一般財団法人と評議員等との関係)
 一般財団法人と評議員、理事、監事及び会計監査人との関係は、委任に関する規定に従う。
2  理事は、一般財団法人の財産のうち一般財団法人の目的である事業を行うために不可欠なものとして定款で定めた基本財産があるときは、定款で定めるところにより、これを維持しなければならず、かつ、これについて一般財団法人の目的である事業を行うことを妨げることとなる処分をしてはならない。


第三章 一般財団法人
第三節 計算(第百九十九条)
第百九十九条
 前章第四節(第百二十一条第一項後段及び第二項並びに第百二十六条第一項第一号、第二号及び第四号を除く。)の規定は、一般財団法人の計算について準用する。この場合において、これらの規定中「社員総会」とあるのは「評議員会」と、第百二十一条第一項中「総社員の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する社員」とあり、及び第百二十九条第三項中「社員」とあるのは「評議員」と、第百二十五条中「社員に」とあるのは「評議員に」と、第百二十九条第一項及び第二項中「第五十八条第一項」とあるのは「第百九十四条第一項」と、同条第三項ただし書中「第二号」とあるのは「債権者が第二号」と読み替えるものとする。


一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行規則
 21条(総則)
 30条(貸借対照表の区分)
(平成十九年四月二十日法務省令第二十八号)


第二章 一般社団法人
第二節 計算
第一款 総則(第二十一条)
第二十一条
 この節の用語の解釈及び規定の適用に関しては、一般に公正妥当と認められる会計の基準その他の会計の慣行をしん酌しなければならない。


第二章 一般社団法人
第二節 計算
第三款 計算関係書類(第二十六条―第三十三条)
(貸借対照表の区分)
第三十条
 貸借対照表は、次に掲げる部に区分して表示しなければならない。この場合において、第三号に掲げる部については、純資産を示す適当な名称を付すことができる。
一  資産
二  負債
三  純資産
2  前項各号に掲げる部は、適当な項目に細分することができる。この場合において、当該各項目については、資産、負債又は純資産を示す適当な名称を付さなければならない。


法律条文については、 政府法令データ提供システムでご確認ください。


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